◆賃貸住宅メンテナンス主任者とは?
公益財団法人日本賃貸住宅管理協会は来年に「賃貸住宅メンテナンス主任者」を設立することを発表しました。
賃貸業界における賃貸借契約や入居者対応などのソフト面ではなく、建物管理や設備維持などハード面の知識習得を目指したものであり、賃貸物件の入居者に安全な居住環境を提供し、また、賃貸物件のオーナーに対して修繕やメンテナンスに関するより正確な報告ができるようにすることを意図しています。
昨年、改正された賃貸住宅管理業法(正式名称「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」)においても、「建物の維持・保全」が管理業務として明記され、建物の維持・保全に関する知識は重要性を増していたことから、このような資格制度が設立されたようです。
◆どんなことを学ぶのか
賃貸住宅メンテナンス主任者は5~6時間ほどのe-ラーニング講習を修了することで取得することが可能になる模様です。
その内容はまだ発表されていませんが、建物や設備に関する知識がメインになることは間違いなさそうです。
6月に行われた日本賃貸住宅管理協会の総会では「建物構造」「外壁」「給排水設備」「ガス設備」「室内設備」「電気設予定の備」「消防設備」が習得してほしい知識ということで挙げられていたほか、資格設立に先立って今年の12月に行われる賃貸住宅メンテナンス研修では「建物や修繕対応から学ぶ設備の基礎知識」、「消防設備」、「外部改修工事の基礎知識」、「巡回点検業務のチェックポイント」、「法令点検とコンプライアンス」、「効果測定」などがカリキュラムとなっていることからおそらく同等かより広げたカリキュラムとなるのではないでしょうか。
また、分譲マンションでは当たり前のように導入されている「長期修繕計画」についてもカリキュラムとなる可能性があり、分譲マンションと同じように長期間のスパンで計画的に修繕していくという考え方を賃貸住宅にも本格的に導入していくことも考えられます。
◆今後の可能性
賃貸住宅に関する資格として、宅地建物取引士や賃貸不動産経営管理士といった資格がありますが、これらの資格はどちらかというとソフト面に関することがメインとなる資格となります。
(賃貸不動産経営管理士には建物や設備に関する問題も出題されますが・・・)
これらの資格をさらに補う形で、賃貸住宅メンテナンス主任者が位置するものと思われます。
たしかに賃貸業界にいると、建物や設備に関する知識は必須です。
私たち、賃貸仲介のスタッフであってもお客様に詳しく説明する必要があるので、それなりに建物や設備の知識は必要ですし、賃貸管理のスタッフであれば、実際に入居者さんからの設備不具合などの連絡を受けたり、また、オーナーさんに修繕の提案などをすることも多くあるので、重要な知識であるとことから、多くの受講者が見込めるのではないかと思います。
なお、宅地建物取引士や賃貸不動産経営管理士に関しては以前に記事にしていますので以下のリンクよりご参照ください!
◆まとめ
本日は来年から設立される賃貸住宅メンテナンス主任者についてご説明しました。
上述のとおり、建物や設備などのハード面に関する資格というのは今までありませんでした。
確かに、賃貸不動産経営管理士試験には建築設備に関する問題も範囲となっており、出題されるのですが、より深くを学ぶというものは正直ありませんでした。
個人的には建物や設備についてもっと詳しく知りたいと思っていましたので、まだ詳細はわかっていませんが、概要がわかったら私も受けるかどうかを検討してみようと思います。
なお、アブレイズコーポレーション東京駅本店では建物や設備に関する記事もアップしておりますので、以下のリンクよりぜひご参照ください!
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