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賃貸不動産経営管理士とは?~どんな資格?

先月、2021年度の賃貸不動産経営管理士試験の試験がありました。

賃貸不動産経営管理士とはどのような資格なのでしょうか?

「賃貸不動産経営管理士」(以下、賃貸管理士)は、賃貸アパートやマンションなど、賃貸住宅の管理に関する知識・技能・倫理観を要する国家資格です。

賃貸管理業者など不動産業に携わる者はもちろん。

賃貸経営オーナー様にとっても、資格を取得することで

・賃貸経営に必要な知識(法律・建物管理・空室対策・節税対策など)が学べる

・賃貸管理の知識や技能がレベルアップすることで、賃貸経営の安定が期待できる

・土地建物の活用や不動産投資などに、幅広い知識が広がる

といったメリットがあります。

そこで、

■賃貸管理士の役割

■試験難易度と合格率

■試験概要と過去問

について解説します。

賃貸管理士が国家資格になるまで

賃貸管理士は、2007年に民間資格として創設されました。

近年の賃貸管理は、オーナーの高齢化や管理内容の高度化等の背景から、賃貸管理業者に委託する場合が多くなっています。

賃貸管理業者の介在が増える中で、賃貸管理業者とオーナー、あるいは入居者との間でトラブルが発生するようになりました。

またサブリース方式による、家賃保証等の契約条件の誤認を原因とするトラブルも多発し、社会問題化。

そこで、賃貸管理業に関わるトラブル防止や健全な発展のため「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が2020年6月に施行されました。

法律内で、賃貸管理士が担う役割に言及がなされたことで、その重要度と注目度が上昇。

2021年6月には、宅地建物取引士・不動産鑑定士などと並んで、賃貸管理士が国家資格となりました。

賃貸管理士の役割

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2020年6月施行の 「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」 によって、賃貸管理業者は、賃貸住宅管理の知識・経験等を有する「業務管理者」を営業所又は事務所ごとに1名以上配置することが義務付けられました。

賃貸管理士は、この法律が定める「業務管理者」の要件となっています。

賃貸管理士は「業務管理者」として主に、

・賃貸管理業務を委託するオーナーに対する、管理業務の内容・実施方法といった重要事項説明

・賃貸住宅の維持保全

・賃貸住宅の家賃、敷金、共益費などの金銭管理

・入居者からの苦情処理

といった賃貸管理に関する業務を適切に行い、オーナーや入居者とのトラブルを防ぎます。

「賃貸管理士」「宅地建物取引士」有資格者は、業務管理者講習が必要

法律が定める、賃貸管理業における「業務管理者」の要件を満たすためには

・令和2年度(2020年度)までの「賃貸管理士」有資格者

・「宅地建物取引士」有資格者

は、それぞれ実務経験などの条件に合わせて、指定された業務管理者講習の受講が必要になります。

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出典:一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会

国家資格化される前(2020年度以前)に賃貸管理士になっている人は、この講習を受けることで、国家資格としての賃貸管理士=業務管理者の資格を取得できることになります。

賃貸管理士の試験難易度は年々上がっている

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法律での重要業務の付与や、国家資格化により、賃貸管理士の注目度や付加価値が高まっています。

あわせて試験難易度も上がっており、ここ2~3年で合格率が50%台→30%以下に低下といった現象がみられます。

また2020年度より出題数が40問→50問に増加し、今後も難易度はさらにあがると予想されます。

さらに受験者数も4年間で約5倍に増加しており、賃貸管理士合格が狭き門となる可能性もあります。

賃貸管理士の合格率低下

賃貸管理士の資格試験の合格率は、年々低下しています。

ながらく50%前後を維持していた合格率は、2019年度にはじめて30%台にまで低下

2020年度は合格率30%を切りました。

国家資格化から試験難易度が上がってきているものと思われます。

  合格点(40点満点) 合格率
2015年度 25点 54.6%
2016年度 28点 55.9%
2017年度 27点 48.3%
2018年度 29点 50.7%
2019年度 29点 36.8%
  合格点(50点満点)  
2020年度 34点 29.8%

・「宅建士」の合格率が約15%

・「不動産鑑定士」の合格率が約10〜25%

であることと比べると、賃貸管理士はまだ難易度がそれほど高くない資格といえるかもしれません。

しかし賃貸管理士の合格率は年々下がっており、今後も難易度が上がっていくことが予想されます。

出題数と解答時間の増加

2020年度より、賃貸管理士の資格試験の問題数・解答時間が下記のように増えています。

  出題数・解答時間
2019年度 40問・90分
2020年度 50問・120分

出題数の増加は、試験難易度を強化し、賃貸管理士に求める知識のレベルアップが目的となっています。

受験者数は4年で約5倍に増加

賃貸管理士の受験者数はここ4〜5年で急増しています。

2015年度に比べると、直近2020年度の受験者数は2万7,000人超で、約5.6倍。

  受験者数
2015年度 4,908名
2016年度 13,149名
2017年度 16,624名
2018年度 18,488名
2019年度 23,605名
2020年度 27,338名

賃貸管理士の知名度や付加価値の高まり、また国家資格化によって、受験者数は今後も増加していくと予想されます。

賃貸管理士試験の過去問題

賃貸管理士の試験には、下記のような賃貸管理の法律や実務に関する問題が出題されます。

1.賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況に関する事項

2.賃貸不動産経営管理士のあり方に関する事項

3.賃貸住宅管理業者登録制度に関する事項

4.管理業務の受託に関する事項

5.借主の募集に関する事項

6.賃貸借契約に関する事項

7.管理実務に関する事項

8.建物・設備の知識に関する事項

9.賃貸業への支援業務に関する事項(企画提案、不動産証券化、税金、保険等)

賃貸管理士試験の、実際の過去問をいくつか見てみましょう。

【過去問1】

賃貸不動産経営管理士が行う業務に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 賃貸物件の入居希望者が若い夫婦であったので、入居審査のため、子供をつくる予定がないことを確認した。

2 賃貸物件の入居希望者から、入居を希望する居室内で死亡した人がいるかと質問されたところ、3年前に死亡した人がいたので、いると答えた。

3 賃貸物件の入居希望者から、騒音や振動に関して紛争を起こしたことのある入居者がいるかと質問されたところ、該当する入居者がいるので、いると 答えた。

4 賃貸物件の前面道路で発生した交通事故の捜査に関し、警察から照会を受 けたので、賃貸物件に設置している監視カメラのデータを提供した。

令和2年度「賃貸不動産経営管理士試験問題」より抜粋

【過去問2】

賃貸人AがBに管理を委託しCに賃貸する管理受託方式と、Aが Bに賃貸し、BがAの承諾を得てCに転貸するサブリース方式の異同に関する 次の記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。

ア BのCに対する立退交渉は、管理受託方式もサブリース方式もいずれも弁護士法に抵触し違法となるおそれがある。

イ Cの善管注意義務違反により賃貸物件が毀損したときは、管理受託方式の 場合、BはAに対して損害賠償責任を負うが、サブリース方式の場合、BはAに損害賠償責任を負わない。

ウ Cが賃借する契約が終了し、Cに対して建物明渡請求訴訟を提起する場合は、管理受託方式の場合はAが原告となり、サブリース方式の場合はBが原告となる。

エ AB間の契約について、管理受託方式の場合は借地借家法の適用はなく、サブリース方式の場合は借地借家法の適用がある。

1 ア、イ

2 ア、ウ

3 イ、ウ

4 ウ、エ

令和2年度「賃貸不動産経営管理士試験問題」より抜粋

設問内容は、賃貸管理業者としての社会的役割から実務、個人情報保護法、サブリース方式と受託管理方式の違いまで幅広く、賃貸管理業を営む上で必要な専門知識が問われます。

【過去問1の答え】1

【過去問2の答え】1

賃貸管理士講習受講で、試験が5点免除になる

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毎年7~9月頃にかけて、日本賃貸住宅管理協会等が主催の「賃貸経営不動産管理士講習」が開催されます。

講習を受講すると、11月の資格試験が5点免除(問46~50免除)になります。

既に終了しておりますが、2021年度の講習の概要は以下の通りでした。

1.事前学習(約2週間、公式テキストを使用した自宅学習)

2.スクーリングによる講習(1日、公式テキスト使用、確認テスト含む)

■スクーリング講習の実施期間:7~9月の指定期間のいずれか1日(※会場によって異なる・2021年度実績))

■会場:北海道から沖縄まで、全国114会場(2021年度実績)

■講習時間:9:00~17:30(2021年度実績)

■受講料:18,150円(公式テキスト4,054円が別途必要・2021年度実績)

スクーリング講習は丸1日かかりますが、修了すれば、試験5点免除の優遇は2年間有効です。

効率的かつ計画的な試験勉強のためにも、講習の受講がおすすめです。

会場によっては、定員の関係で、申込締切日より早めに受付終了する場合もあります。

講習の詳細は「賃貸不動産経営管理士協議会」HPにアップされるため、こまめにチェックしておきましょう。

賃貸管理士の試験概要と申し込み方法

賃貸不動産経営管理士の資格試験は、年1回・毎年11月に行われます。

まだ2021年度の試験が終了したばかりで、2022年度の試験については詳細が決定しておりませんが、以下、2021年度の情報を掲載しておきますのでご参照ください。

■2021年度の試験日時:11月21日(日)13:00 ~ 15:00(120分間・2021年度実績)

 ※2021年度の試験は終了しております

 ※2022年度の試験についてはまだ詳細が発表されていません。

■会場:北海道から沖縄まで、全国25箇所(2021年度実績)

■費用:受験料13,200円、合格後は「賃貸不動産経営管理士」登録料6,600円も必要(2021年度実績)

賃貸管理士試験の申し込み方法とスケジュール

■3月頃…試験実施要項の発表

■8~9月頃…受験申込

■11月…試験実施

■1月…合格発表

■2~3月…賃貸管理士の登録手続き

賃貸管理士の試験実施要項や受験申し込み方法は、 「賃貸不動産経営管理士協議会」 HPに詳細が掲載されます。

まとめ

法律での重要業務の付与や、国家資格化で、注目度が高まっている賃貸管理士。

注目度の高まりにあわせて、受験者数も増加、試験の難易度も年々あがっています。

賃貸管理業の適正化や発展において、賃貸管理士は今後ますます必要性と活躍が期待される資格です。

これを機に、資格取得に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

アブレイズ・コーポレーション東京駅本店では、この記事を書いている私が賃貸不動産経営管理士試験を受験いたしました。弊社年始営業開始日の1月7日(金)に合格発表となりますので、結果はまたこちらで発表させていただきます。

また、アブレイズ・コーポレーションでは管理物件も募集しておりますのでご相談などがあればお気軽にお声がけ下さい。

アブレイズ・コーポレーションの管理メニューに関しては以下ご参照下さい。

 

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