◆フローリングの床がフカフカする
よく内見に行った時に、ご内見中のお客様から「この物件のフローリングがフカフカするというか、なんか柔らかく感じるのですが、不具合ではないですか?」と聞かれることがあります。
程度によっては不具合なのかもしれませんが、多くの場合は遮音フローリングである可能性が高いです。
集合住宅では、床の衝撃音が下の階でどの程度で聞こえるのかを計測した基準としてL等級というものが定められており、そのL等級に基づいた遮音性を持ち合わせたフローリングを用いている場合があります。
本日は遮音フローリングについてお話ししていきたいと思います。
◆フローリングは音が響きやすい
フローリングはじゅうたんや畳に比べて、物を落とした時の衝撃音や、走り回った時のドタドタ音などが下階などに伝わりやすいですよね。また、椅子を引きずったりした場合も下階に音が伝わってしまいます。
音のトラブルは集合住宅におけるトラブルの中で一番多く発生しています。
そのため、トラブル防止の観点から、通常のフローリングの下に遮音材を組み込んで施工した遮音フローリングが用いられるようになってきました。足音などを遮音材が吸収し、下階への音の響きを防いでくれているのです。
◆L等級とは?
上述のとおり、マンションの上の階で発生した床への衝撃音が、下の階でどの程度に聞こえるかを測った基準として、L等級というものが定められているとお話ししました。
続いてこのL等級がどのようなものなのかについていかに表にしてみました。
◆分譲マンションではルールで定められている場合も
上記でお話ししたL等級ですが、分譲マンションでは、「フローリングの貼り替えを行う場合はLL-45以上のものを用いること」というようにマンションのルールとしてその分譲マンションの管理組合が管理規約や使用細則によって遮音フローリングの使用が義務付けられている場合もあります。
そのような場合はリフォーム工事などでフローリングの貼り替え工事を行う際は当たり前ですが管理規約や使用細則に定められた遮音フローリングを使わなければなりません。
分譲マンションではリフォーム工事の仕様書を管理組合に事前に提出し、管理組合の承認を受ける必要がある場合も多いので気をつけたほうが良いでしょう。
◆まとめ
本日は遮音フローリングについてお話ししました。
もし、ご内見された際に床がフカフカと柔らかく感じた・・・という場合はL等級(遮音等級)の高いフローリングを採用している可能性が高いです。
とはいえ、柔らかいというよりは「沈む」という感覚がある場合や、床面の一部が柔らかい場合などは純粋に床下構造の劣化である場合も考えられますので注意が必要です。
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